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大ヒット御礼舞台挨拶!!
メジャーリーガー・上原浩治サプライズ登場!!

2015年01月12日

「バンクーバーの朝日」大ヒット御礼ティーチイン付き舞台挨拶

<石井裕也監督、妻夫木聡さん、上原浩治投手>

昨年12月20日の公開から3週間で、観客動員数87万人を突破し、感動を巻き起こしている「バンクーバーの朝日」。この大ヒットに感謝し、1月12日、東京・六本木のTOHOシネマズ 六本木ヒルズにて、ティーチイン付きの舞台挨拶を行い、主演の妻夫木聡さん、石井裕也監督、さらにボストンレッドソックスの上原浩治投手がサプライズゲストとして登壇いたしました。

観客の皆さんからの率直な質問に、妻夫木さん、石井監督が直接答えるティーチイン。三人目の観客として、客席にいた上原投手が当てられると、観客の皆さんはもちろんのこと、妻夫木さんもステージから落っこちそうになるほど驚き、石井監督は大興奮! となりました。そんな二人へ、上原投手からボストンレッドソックスのユニフォームとキャップが贈られました。初対面だったにもかかわらず、次第に共感を深めていった上原投手と妻夫木さんのトーク、そして、さまざまな質問が飛んだティーチインの模様をレポートいたします。

妻夫木聡さん(レジー笠原役)

(司会者の「初日舞台挨拶の涙は翌日の新聞でも大きく取り上げられました」との紹介に)今日はもう泣かないので、皆さん安心して見ていてください(笑)。12月20日に公開して3週目になるんですかね、それなのにこうして舞台挨拶できて嬉しいです。今日は皆さんといっぱいお話しできればなと思っています。
石井裕也監督

今日はご来場くださいまして、本当にありがとうございます。映画を観てもらえただけでも嬉しいんですけれど、お客さんと直接話をしたいなと思って今日は来ましたので、どしどし質問してください。


MC:今日はティーチインですが、これまでこういったことはよくやっていますか?

妻夫木さん:
東京国際映画祭では舞台挨拶のあとにティーチインをするという経験がありましたけれど、こうした舞台挨拶ではあまりないですね。ただ、今回の映画では一度、武蔵野美術大学でやらせてもらったことがありました。

MC:それでは、さっそく質問のある方!

女性Aさん:
初日舞台挨拶の妻夫木さんのコメントにもらい泣きをしてしまいました。数々のドラマや映画に出ていますが、涙が出るほどのこの作品への思い入れはどんなところにあるのでしょうか?

妻夫木さん:
僕ら自身も「チーム朝日ってどういうものなんだろう」ということを一人一人が想いながら、野球を通して撮影させてもらいました。自分たち自身のチームを作るということをずっと意識していたので、仲間への想いがすごく強かったのだと思います。当日コメントしているうちにいろいろなことがこみ上げてきました。こんなに宣伝活動をしたのも久しぶりだったし、とにかく一人でも多くの人に観てほしかったんですよね。
それは、映画がヒットしてほしいということよりも、映画に込められたたくさんのメッセージの一つ一つを皆さんに感じてほしいということでした。その一つが当時の"朝日"の活躍を見て希望を感じた人がいたということだったんです。当時の人たちの想いを胸に秘めながら僕たちもやっていたので、その想いを(初日舞台挨拶のコメントで)言っていたらこみ上げてきてしまって、涙してしまいました。すみません。ただ、涙が出ていない作品も本気ですからね(会場笑)! そこは勘違いしないで! いつも本気でやっています(笑)。


女性Aさん:
そうですよね(笑)。でも、(妻夫木さんの)あの涙には私の周りのお客様も泣いていました。すごく思い入れが伝わってきたので、私ももう一回観に行きたいと思います。

MC:監督は、涙しはじめた妻夫木さんを横目に見て、どんなことを思っていましたか?

石井監督:
前日の晩に妻夫木さんとメールのやりとりをしていましたし、お互いにこの映画に懸けた想いがすごく強かったので、「明日誰かが泣いたら、僕も泣くな」と思っていたんですよ。でも、泣いた妻夫木さんを前に言うのもなんなんですが、人前で泣くのもちょっとイヤだなと思ったから、妻夫木さんがグッときた時は顔を見ないようにしていましたし、話を聞かないようにしていました(会場笑)。

女性Bさん:
「バンクーバーの朝日」を観たのは今日で2回目です。「ここに生まれてきて良かったと思える」というセリフにグッときてしまったのですが、ここに生まれてきて良かったと、しみじみと感じたことがあったら教えてください。あと、監督はたくさんの映画を作ってきていらっしゃいますが、映画を作る時の衝動、ものを作る時の情熱のもとになっているものは何なのですか?

妻夫木さん:
役者という仕事に出会えたことが、ここに生まれてきて良かったということなのかな...。でも、大きく出てしまうと、僕は日本という国がすごく好きなんですよね。だから、日本という国に生まれてきてすごく良かったと思います。ここに生まれてこなかったら、役者もやっていなかったと思います。あと人が大好きなんです。日本人ってすごく思いやりがあると思うんですよ。それだけでここに生まれてきて良かったなと思います。

石井監督:
(作品を作りたいと思う気持ちは)漠然と沸いてきますね。さっき挙げてもらった言葉とかもそうなんですけれど...。言葉では説明をしづらいんですが、猛烈にこれがやりたいと思いますし、やらなきゃいけないという気持ちも起こります。特に今回の映画はこんな時代だし、こういう映画を、しかもフジテレビの大作として作らなきゃいけないという気持ちが、衝動でしたね。

MC:それでは次の方。マスクをつけているそこの方。

男性Cさん:
ボストンから来ました上原です。(実はボストンレッドソックスの上原浩治投手!)

妻夫木さん:
(上原投手だと分かって...)えっ! ビックリした! 今、落っこちそうになっちゃった!

上原投手:
野球はほぼ素人だと聞きましたが、映画の中ですごく上手でした。どのような方法で練習をしたのですか? それから監督は、ニューヨークヤンキースとボストンレッドソックス、どちらが好きですか(会場笑)?

妻夫木さん:
いや~、ちょっとビックリしたなあ(笑)。えーっとですね...(笑)、ビックリして何を言えばいいのか分からなくなっちゃった! 野球は指導の先生がいて、その方にいっぱい教えてもらいました。自主練としては、ボコボコの石垣みたいな場所があったので、そこにボールを投げるとイレギュラーして(ボールが)どこに返ってくるのか分からないので、それを捕るという練習をしていました。

石井監督:
いや~、僕は上原さんが好きです(会場笑)。本当に感動しました。ありがとうございます(笑)。

■ここで、上原投手がサプライズゲストとして登壇!


MC:上原さんがサプライズで来てくださいましたよ!

妻夫木さん:
ビックリしましたね~。...ビックリしました(笑)!

MC:映画もご覧いただいたということで、感想をお聞かせいただけますか?

上原投手:
素人だと聞いていたのに野球の形になっていたので、もしかしたら練習方法を僕らも活かせるんじゃないかなと思ってこういう質問をさせてもらいました。

MC:活かせそうですか?

上原投手:
実際にやっている人が多い方法だなと思いました。僕らは凸凹のボールを使うんです。そのボールがどこにいくのか分からないのを素手で捕るという練習をしています。

MC:映画の中でどこが良かったですか?

上原投手:
セリフとして、「野球をするにあたって、カナダも日本も関係ない」という言葉があったので、やっぱり野球って万国共通なんだというか、野球一つでみんなが仲良くなったりするんだなと...。そういう昔の方のおかげで今の僕らもあるんじゃないかなと思うので、すごく嬉しかったですね。

MC:朝日のことはご存知でしたか?

上原投手:
すみません。正直、知らなかったです。

MC:ああいった時代にあのような形で活躍していた日系人チームが存在していた。しかもバント作戦をしていたというのは、プロ野球選手としてどう思いましたか?

上原投手:
今の日本の野球で「スモールベースボール」という言葉もありますが、あの時代の日系人チームから来ているんじゃないかなと思います。差別を受ける中で野球をするというのも、ジャッキー・ロビンソン(黒人初のメジャーリーガー)のことを思い出して、似ているなと思いました。

MC:上原さんに聞きたいことはありますか?

妻夫木さん:
やっぱり生涯メジャーリーグで挑戦しようと思っているんですか?

上原投手:
誘いがある限りは、アメリカでずっとやりたいなと思っています。

妻夫木さん:
いずれ日本でも、という想いもあるんですか?

上原投手:
お声がかかればやってみたいと思いますけれど、なかなかそういう声がかかってこないので今のところはずっとアメリカの方でやりたいなと思っています。

妻夫木さん:
いやいや、絶対ありますよ(笑)。

MC:昨年は調子がますます良くて複数年契約となりましたから、これからさらに活躍されるでしょうね。

妻夫木さん:
僕、よく「役者をやっていて、監督をいずれやってみたいと思いますか?」と聞かれるんですね。僕は無理だなと思っているんですが、上原さんは監督をいずれやってみたいと思いますか?

上原投手:
教えてやりたいとは思うんですよね。だから、大学や高校の監督はやりたいなと思います。もうプロの世界は教えることがないのでね。大学や高校のアマチュアを教えてみたいです。

石井監督:
2013年のポストシーズン、ブルペンで投球練習して最後にマウンドに上がっていく時の上原さんの表情が大好きなんですよ。もちろんプレッシャーも感じているだろうし、いろいろあると思うんですけれど、あの時って喜びとか楽しいという気持ちはあるんですか?

上原投手:
もちろんありますよ。「ここを抑えたら目立つかな」という気持ちでマウンドに上がる時って結構あります。そういう時に抑えたら「あ、次の日の新聞ちょっと買おうかな」と思いますよ(会場笑)。それで載ってなかったら結構ショックですね(会場笑)。

MC:妻夫木さんも、「明日の新聞買おうかな」と思う時はありますか?

妻夫木さん:
(映画の)初日だけでも買いたいですよね(笑)。完成披露の次の日と、初日の次の日は、どれぐらい記者の方が大きく扱ってくれるかというのは、やっぱり気になりますね(笑)。

MC:この際なので、グローブが今と違うとか、実はとても難しかったという話をした方がいいんじゃないかと思うのですが。

妻夫木さん:
難しかったです。

上原投手:
あのグローブでちゃんと捕って野球をやっているというのは、すごいと思いますよ。

妻夫木さん:
ありがとうございます(笑)。当時のものを再現したグローブを使っていたんですが、捕球に慣れていなくて指にヒビが入っちゃったんですけれど、でも僕はケガをして野球の楽しさに気づかされたんです。やっぱり野球は楽しいですか?

上原投手:
楽しいですね。年をとればとるほど、僕は今すごく楽しくなってきています。

妻夫木さん:
僕も役者がすごく楽しいんですけれど、年をとればとるほど悩むことも苦しくことも多くなってきているんですよ。でも楽しいからやれるし、天職だと思っているんですけれど、そういう苦しみとかは同じように増えていったりしていないですか?

上原投手:
20代後半や30代前半の時に僕も危ない時期がありました。役者の方はこれからまだまだ何十年とやると思いますけれど、僕らの世界では正直、僕も先が見えているので、だから逆に今楽しいと思えるのかもしれないですね。

MC:深い話になって参りました。ありがとうございます。今日は成人式なので、お着物の方に聞いてみたいと思います。綺麗な振袖ですね。成人おめでとうございます。

女性Dさん:
ありがとうございます。今日、成人式で新成人を迎えた者です。皆さんのように私も海外で活躍できるような立派な大人になりたいと思っています。20歳の時に絶対これだけはやっておいた方がいいということがあれば、教えてもらいたいです。

妻夫木さん:
20歳とは言わずなのかもしれないですけれど...僕は20歳の時に「ウォーターボーイズ」という映画に出会いまして、日本映画の素晴らしさというものを知りました。初日舞台挨拶の時も言ったのですが、目の前にあることから逃げないということが大事だと思いますね。戻りたいとは自分は思ってはいないですけれど、若さというのは一生続くことではないし、若いからできることって本当にいっぱいあると思うんです。だから、目の前にちょっとでも自分がやりたいなと思うことがあったら、失敗してもいいから絶対にやり抜くことだと思います。絶対に逃げずに立ち向かうことが大事かなと思います。

上原投手:
(妻夫木さんと)似ていますけれど、「何かをやりたいな、したいな」じゃなくて、「やれ!」ですね。「やる!」というその気持ちが大事だと思います。人生は失敗することの方が多いんですからね。20歳になって、お酒もこれから飲めると思うので、失敗談は友達とのお酒の肴の話にすればいいんじゃないかなと思いますね。

石井監督:
同じなんですけれど、「これをやる」とか「これで活躍する」と決めちゃえばいいと思います。現実はなかなかついてこないと思いますけれど、決めちゃったことと現実のギャップを、何をやるべきか考え続けながら行動すればいいんじゃないかなと思います。

女性Eさん:
映画を観ていて、「エミーの歌をこれからチームを離れるフランクはどんな気持ちで聴いているのだろう?」とか「お母さんと弟がお米を拾っている時、レジーはどんな気持ちでいるのだろう?」と思ったんですけれど、そういう時に激しく感情が動いているであろう人の顔や心情が分かるカットが映らず「どんな気持ちなんだろう?」と気になってしまったのですが、あれはあえて映していないのでしょうか?

石井監督:
説明があまり好きではないんです。人間の感情って、嬉しいとか、悲しいとか、居づらいとか、そういう一面的なものではなくて、幾層にも重ね合わさったものだと思うんです。だから、アップショットってそんなに好きではないんですよね。それは観る人の視線を限定することになります。だから、人物がいっぱい映っている引きの画が好きなんです。もちろんこちらが答えを出して、額面通り受け取ってほしいと思って、それをお客さんが受け取った時の面白さというのもあると思います。けれどお客さんが想像しながら、考えながら、感じながら観てくれた時に、映画の面白さって高まると思うんですよね。一方通行じゃなくて対話的な映画を作りたいと心掛けています。

■ここで、大ヒットを祝して、上原投手から妻夫木さんにボストンレッドソックスのユニフォームが、 そして石井監督にはキャップがプレゼントされました!


妻夫木さん:
マジで! うわ、サイン入りだ! ありがとうございます! (ユニフォームを広げて)デカッ! これって上原さんの...?

上原投手:
実際のサイズですね(笑)。

MC:せっかくだから羽織ってみた方がいいんじゃないですか?

妻夫木さん:
小学生みたいになっちゃいますけど、大丈夫ですか(笑)?

MC:背番号の文字のところにサインが描かれていますね。

上原投手:
アメリカでは、だいたい背番号の上に描きますね。(ユニフォームを羽織った妻夫木さんに)あ、いいですね。

MC:部屋着にするんでしょうか?

妻夫木さん:
いや、飾っちゃう(笑)。

上原投手:
これ着て草野球やってほしいですね(笑)。

妻夫木さん:
これ着たら絶対勝たないといけないですね(笑)。

MC:監督も帽子をかぶってみてください。

上原投手:
あ、いいじゃないですか。

石井監督:
ありがとうございます(笑)。

妻夫木さん:
正面から見たらどう見えるんだろう。上原さんのファンみたいな感じかな(笑)。

MC:ちょっと握手してみてもらえますか?

妻夫木さん:
なんか契約したみたい(会場笑)。

上原投手:
いや~、嬉しいな(笑)。

妻夫木さん:
3年契約でお願いできないかな(笑)。本当に今日はお忙しい中、来てもらってありがたいです。映画を観てもらえただけでもありがたいんですが、一緒にお話ししてもらえて嬉しいです。

■最後に、妻夫木さんからメッセージが送られました!

妻夫木さん:
公開して結構経っているんですけれども、お越しいただいて本当にありがとうございます。この映画がこれだけ愛されているんだなというのを、改めて実感することができて本当に嬉しいです。一人でも多くの方にこの映画を観てもらって、少しでも希望を与えられたらという想いは、今も消えていません。その僕の心の灯を皆さんがいろいろな人たちに火をつけて回ってくれたら嬉しいです。